ブログ Blogs

ブログ

日本の廃プラスチックはなぜ国内循環につながりにくいのか?再生材利用率4.6%から見る課題

ページビュー:3 / リリース時間:2026-10-29

日本では廃プラスチックの回収・有効利用が進んでいますが、回収されたプラスチックがすべて国内で再生材として利用されているわけではありません。環境省と経済産業省が2026年に公表したプラスチック資源循環戦略の進捗状況によると、再生材の国内利用率は4.6%となっています。2016年の約5%を基準として、2030年までに10%へ引き上げる目標が掲げられていますが、現状では目標との間にまだ大きな差があります。

2024年の日本国内における廃プラスチックの総排出量は約911万トンで、有効利用率は約89%に達しています。ただし、この「有効利用」にはマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルだけでなく、廃プラスチックを燃料として利用するサーマルリサイクルも含まれます。国内で循環利用される廃プラスチックは約43万トンにとどまり、国内で生産された再生プラスチックの一部は海外へ輸出されています。廃プラスチックが回収・有効利用されることと、再生材として日本国内で再び利用されることは同じではありません。

日本では廃プラスチックを回収・処理する仕組みがすでに広く整備されています。今後、再生材の国内利用をさらに拡大するには、回収量だけではなく、回収したプラスチックを安定した品質の再生原料に加工し、国内の製造業で再び利用できる環境を整えることが重要になります。

japan-recycled-plastic-2030-target-560x400

回収率が高くても、再生材の国内利用が増えにくい理由

回収された廃プラスチックは、そのまま製品原料として使用できるわけではありません。工場からまとまって排出される材質の明確な生産端材は比較的再資源化しやすい一方、使用済みプラスチックには異なる樹脂や異物が混入している場合があり、選別や前処理が必要になります。材質や廃棄物の状態に応じて、減容、破砕、洗浄、脱水、乾燥、ペレット化などの工程も変わります。

再生加工を行えば、すべての材料が製造現場に戻せるわけでもありません。純度、色、臭い、物性、ロットごとの品質安定性などは、再生プラスチックの用途を左右します。特に一定の材料性能が求められる製品では、再生材の品質にばらつきがあると使用できる範囲が限られます。

プラスチックリサイクルでは、「どれだけ回収したか」だけでなく、「どれだけ再び原料として使えるか」が重要です。 日本で再生材の国内利用を増やすには、回収後の再資源化と品質の安定化も課題となります。

廃プラスチックによって異なるリサイクルの課題

廃プラスチックは、材質や形状によって適した処理方法が異なります。硬質プラスチックでは破砕によって後工程で扱いやすいサイズにすることが多く、フィルム系廃プラスチックでは絡まりや汚れの状態に応じて、切断、洗浄、脱水などの処理が必要になります。一方、EPS(発泡スチロール)は非常に軽く、かさばりやすいことが回収時の大きな課題です。

魚箱、家電・家具の緩衝材、物流用梱包材などから発生する発泡スチロールをそのまま保管すると、短期間でも大きなスペースを占有します。未処理のまま輸送すれば、一度に運べる重量も限られるため、回収や運搬の効率が低下します。EPSは、再生加工の前に「かさ」を減らし、保管・運搬しやすい状態にすることが重要です。

こうしたEPSの特性から、発泡スチロールリサイクルでは減容が重要な前処理となります。冷間圧縮や加熱溶融によって発泡スチロールの体積を小さくすることで、保管や運搬がしやすくなり、その後の再資源化にもつなげやすくなります。

eps-cold-compression-hot-melt-560x400

発泡スチロールを減容した後はどうなる?

発泡スチロールの減容は、単に廃棄物を小さくするための処理ではありません。冷間圧縮による圧縮ブロックや、加熱溶融によるインゴットは、再生事業者へ運ばれた後、再生PS原料として再加工することができます。

発泡スチロール減容機を選ぶ際は、処理能力だけを見るのではなく、減容後の回収まで考えておくことが重要です。 1日に発生するEPSの量、廃材の状態、設置スペース、保管方法、減容後の材料を誰が回収するのかまで確認しておく必要があります。すでに回収業者が決まっている場合は、圧縮ブロックとインゴットのどちらを受け入れているかを事前に確認しておくと、設備を選びやすくなります。

冷間圧縮と加熱溶融のどちらが適しているかは、EPSの発生量や状態、現場条件、回収方法によって変わります。設備単体の性能だけでなく、減容後の回収まで含めて検討することが、継続的な発泡スチロールの再利用につながります。

再生プラスチックを国内で使う仕組みも必要

廃プラスチックを再生原料に加工しても、実際に使用する企業がなければ国内循環は広がりません。製造業が再生プラスチックを採用する際には、価格だけでなく、品質の安定性、供給量、物性、トレーサビリティなども判断材料になります。品質や供給が安定しなければ、再生プラスチックを長期的かつ大規模に使用することは難しくなります。

2026年、日本では持続可能な設計、資源回収・サプライチェーン、再生プラスチックの価値創出などを含め、プラスチック資源循環をさらに進める取り組みが続いています。回収事業者が廃プラスチックを集め、再生事業者が利用可能な原料へ加工し、製造業がその材料を再び製品に使用する。このつながりを安定させることが、国内での再生材利用を拡大するうえで重要です。

4.6%という国内利用率が示しているのは、廃プラスチックを「回収できるか」だけではなく、回収した材料をどれだけ国内の製造業で再び利用できるかという課題です。

japan-plastic-recycled-material-policy-560x400

EPS廃材には冷間圧縮と加熱溶融のどちらが適している?

EPS廃材が継続的に発生する事業所では、まず1日の発生量、廃材の種類や状態、保管スペース、現在の回収方法、減容後の引き取り先を確認する必要があります。こうした条件を整理してから設備を比較したほうが、処理能力だけで選ぶよりも実際の回収方法に合った発泡スチロール減容機を選びやすくなります。

GREENMAXでは、EPS向けの冷間圧縮機と加熱溶融減容機を提供するとともに、発泡プラスチックの回収にも取り組んでいます。大量のEPS廃材の処理にお困りの場合や、冷間圧縮と加熱溶融のどちらが適しているかわからない場合は、GREENMAXまでお問い合わせください。 廃材の種類、発生量、現場条件、減容後の回収方法を確認したうえで、適した処理方法をご提案します。

納期:3ヶ月内
代理店募集中 info@greenmax-machine.com